2011年08月

イスラエルでは、先月末ころから物価や家賃高騰への小さな抗議デモに端を欲する大規模な市民運動が盛んに行われています。(その後の南部エイラットでのテロ勃発で影が薄くなりましたが)あっ、テロについて色々メッセージいただきますが、やっぱりテルアビブは全く影響がありませんのでご心配なく・・・私は元気です。

ところでこの市民運動について、日本ではどう報道されているのか・・・Yahoo!ニュースで検索したところ、かろうじて1件の記事がヒットしましたが、この出来事自体はトピックも作成されず単発の報道扱いでした。そもそもどのような経緯でこの運動が現在に至るのかは概ね以下のとおりです。


◯ カッテージチーズ高い!不買運動成功、値が下がる

◯ だったら家賃も!テルアビブで学生らが家賃高騰への抗議デモ

◯ 賛同者たちが次々と参加・大規模化、参加者がロスチャイルド通りを占拠

◯ 趣旨に賛同してない人たちも次々と参加、運動の目的にも多様性が生まれ

◯ 運動最盛期は夜ごと、賛同の有名歌手によるコンサートなども開催され

◯ 各地に飛び火、最盛期は合計20万人近くの運動となり

◯ テロ勃発以降人々の口の端に上らなくなる。 ←いまここ


だいぶ時間が経ってから昼間ロスチャイルド通りを歩く機会がありました。
テレビで見る圧巻の人数と盛り上がりとは裏腹に、昼間のデモ会場は疲れに満ちた景色。相変わらず遊歩道はテントで埋め尽くされてはいましたが、それらのテントは「ただ置いてあるだけ」のものが殆どという印象。
昼間はそこを離れ日常の中で仕事をし、夜にはロスチャイルドでデモに参加して、その後はテントではなくて自宅で寝ているひとが殆どなのでしょう。その恣意的な情熱にバランスの悪さを強く感じる。

もっと言うと、この運動に感じるはずの共感や喜び・・・それらがユダヤ教徒でもイスラエル人でもない私には全く感じることができなかったんですね。それに手段そのものも「もっと建設的なことしろよ」の域を出ず稚拙に過ぎる。私の中でのこの運動に対する思いは正直そんなところでした。

そのまま正直を先日、ボニョさんの義兄アンドレイに伝えたところ「俺も全く同じだよ」との意外な返事。あ、そういえばアンドレイさん、現在イスラエルで暮らしていますが、元々はモスクワで15歳まで生まれ育ったロシア系ユダヤ人。ユダヤ人ではあるけどイスラエル人ではない。そんな彼から気休めにもならない「イスラエル生活の心得」のアドバイスを貰い、納得至極。

昼間はカラのテントを路上に置いて自分は屋内で快適生活。夜は建国以来の大規模デモに参加、また帰宅して普通の生活をする。この二律背反性こそがザ・イスラエリー。一つの物事に対し、相反する価値が共に存し、葛藤するが(本人の中では)矛盾はしない。

今回の運動に限ったことではない、まさに「アンビバレント(ambivalent)」の象徴、それが私にとっての「イスラエル」と「イスラエリー」そのもの、であります。アンドレイはこういう風に脳内で処理したらこの国で暮らすのが楽になった、とも言っていました。楽になるどころか、まだまだイライラの私は修行が足りないみたいです☆


あ、そういえば抗議デモが始まって数日後、デモ会場近くのアパートに住む知人の元に大家さんから電話が来て「次の更新時には家賃1000シェケル(約2万4千円)上げるから!」と突如宣告されたそうです。


え、デモ・・・逆効果!?


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数日前、Yahoo!ニュースのTOPでこんな記事を見ました。

「消臭力 西川貴教のCMが評判に」

おお、確かに商品をしみじみ考えると可笑し味がこみ上げてくるが、中々の歌い上げっぷり。レボレボさん、変な人ですが歌唱力はありますものね。

このニュース及びCMを見て思ったこと。

「日本人って芳香剤よりも消臭剤が好きだよなー」

私も私の家族もそうですが、バスルームに妙な匂いのものを置くよりは消臭剤を置いたほうがいい。だいたい、芳香剤っていかにも芳香剤って感じでかえってバスルームを連想させてくれるし。

んで、イスラエル人は断然「消臭より芳香」派です。

トイレの後の消臭力、じゃなくてココナッツやレモンの香り、ラベンダーにストロベリー。果てはフレッシュエアーという名の甘い香りのスプレー・・・とにかく加臭。香水も皆さん、すれ違ったあとまで香りが残るくらい思いっきり付けてるし、夏場はデオドラントに使用量も半端ないです。
ボニョさんも、シャワーを浴びた後は「何がなくても一番にデオドラント」。特に男性用はスプレーよりも固形の塗るタイプの物が多く、汗をかくとそれが溶けて、シャツの脇の部分が白っぽくガビガビになります。洗濯しても落ちません

私は日本人女子らしく、体臭らしい体臭もありませんが、さすがにボニョさんはデオドラントを忘れて半日も経つと加齢臭がしてきますため、嫌だけど欠かせないもののひとつなのです。いや、でした。

半月ほど前、それは電光のように突如と、数年前に母から貰ったイスラエル発の画期的なクリーム、その名も「ラヴィリン」のことを思い出したんです。

ラヴィリン・クリームとは(画像クリックで商品ページに飛びます)↓

 


リンク先の商品紹介を要約しますと:「イスラエル発の画期的な消臭クリーム。一度塗ったら効果は1~2週間持ちます。ワキ用と足用があります。」ということになります。どうですか、嘘くさいでしょう。

数年前に母からこのクリーム貰ったんですが、体臭で悩んだこともないので使いもせず放置してました。よく考えたら、イスラエル製品で、日本で、しかも私の母親の世代までもが自然に使っているようなものってそんなに無い。ということは、品質はお墨付きってことじゃないのか?

会社の同僚に聞いてみると「知ってるよ、私も旦那も使ってる。旦那の足臭くなくなったよ!ほんとに1週間効くから!」

お値段もたいしたことないので、早速足用とワキ用、両方買ってきました。ボニョさんはその効き目に至極懐疑的な顔をしながらも「その同僚の子がそんなにいいって言ってるならねえ・・・この値段ならお試しってことで・・・」としぶしぶ了解。まずは通常のデオドランドの使用を48時間止めた後でないと使えないということで、週末に試したところ・・・あれれ?ボニョさんの体臭が消えたよ?

ボニョさんも最初の数日は信じられなかったようで「服のにおい嗅いでみて」を連発。いつもなら「冗談じゃない」と突っぱねるところですが、ほんとに臭くないの・・・嫌いだった彼のデオドラントの香りからも解放されてとても嬉しいです。

読み返してみてもなんだかラヴィリン・クリームの回し者みたいだけどw ほんとに効くので、日本の皆さんも是非試してみてくださいね。実はイスラエル発の商品、結構日本で流通してます。次回かその次にそんな商品たちも紹介したいと思います。


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ここ2ヶ月ほど、尋常じゃない倦怠感に悩まされてきました。

これも中東に暮らすトーホグ人の定めかと諦めておりましたが、更にここ1ヶ月は(私にとっては)通勤すら苦痛なレベルの酷暑。胃腸の調子もおかしくなり、先週は吐き気と胸焼けで寝込んだりもしました。常にどこか調子悪い、という状況に嫌気がさしたので遂にお医者さんに行ってきました。

昨年末から働き始め健康保険を貰ったんですが、それ以前は非保険で看てもらっていたので実は使うのは初めて。健康保険の仕組みも日本とは全然違います。まあそれは別の機会にお話しするとして、今回とにかく驚かされたのが

予約の時間に医者がまだ出勤しておらず小一時間待たされたこと


ねえ、やっぱりなの?ここでもスンナリ看てもらう訳にはいかないの?!

頭に来てボニョさんに電話で「待ちたくないから帰る!」と宣言したら「いや、待つべきだよ。それに、イスラエルはここ数カ月医者のストライキで病院にかかるのが難しい状況だから、予約が取れて良かったと思わないと」ですと。当然の権利の行使をしたいだけなんですが、やっぱそこにもイスラエルローカルルールですか。

まあ幸いそんなこともあろうかと友達の家のすぐそばの病院を予約していたので、その間彼女に愚痴ってちょっと気分も良くなりましたが、実際出勤してきた医者からはごめんなさいの一言もないですからね(イスラエル人謝りません)。人をイライラさせることにかけては天才的だなと思います、この国。かかりつけの医者は3ヶ月経ったら別の人を選べるそうなので、そりゃもう今から3ヶ月後が待ち遠しいですよ。


ところで、この国では「そのひとのユダヤ教への帰依の度合い」をある程度、服装などで判断できるます。一番多いのは、世俗派と呼ばれる殆どユダヤ教の戒律を気にせず暮らす人たち。ボニョさんもこちらに当てはまります。彼に至っては「他人の信仰への礼儀」以外で戒律を気にすることはまず全くありません。

対してこちらは「超正統派」と呼ばれるユダヤ教の教えを全て実践体現している方たち。夏冬問わず、黒装束+帽子にヒゲ、くるくるの長いモミアゲが特徴です(画像のリンク元こちら)。

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また、ユダヤ教の礼拝所やお祈りの際に男性が頭に載せる「キッパ」と呼ばれる小さな皿のような帽子を普段からかぶっているひとも信心の度合いが高いです。良く見かけます。体感、10人に1人くらいかな、あくまで私見ですが。(画像のリンク元こちら)。

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ここで皆さんに伺いたいのですが、宗教問わず「宗教家」または「信仰熱心なひと」についてどう思いますか?
つい、高潔かつ清廉な、なんというか「いい人」を想像してしまいませんか?実に勝手なイメージなんですが「そうあって欲しい」とも思ってしまいます。しかしこの国に来てそれは全くの幻想だなーとつくづく思う。


例えば、身内の恥ですがボニョさんの甥っ子のひとりYくん。キッパこそ被りませんが、シャバットは伝統に従い火をつかわず、時にはシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝場)へ訪れ、コーシャ(ユダヤ教の食事規定)を守ってますが・・・これが とんでもないドラ息子。
素行が悪すぎて軍隊にも「来なくていい」と断られ、ボニョさんがiPhoneを探していると聞けば、どこからか怪しげなiPhoneを持ってきて格安で売ってくれるものの 予想通りの盗難品。さらに先週は近所の方に借りた車を廃車にした そうで。しかも無保険。親戚中の頭痛のタネなのです。


常々、私の思う「信心深さ」がパーソナリティへ影響していない人がいることを不思議に思っていて、ある時この国で暮らして長い友人に聞いてみたところ、「キッパなんて何の判断材料にもならんで。商売してるイスラエル人の中には”信頼されやすいから”って理由で信心もないのにキッパかぶってる人も沢山いるからな。」との有難いご助言を頂く・・・え・・・それって・・・


営業キッパってことですか?!


これぞ最大の信仰への冒涜!と思うのは、私がナンチャッテ仏教徒の日本人だからなんでしょうか。


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